小説

お坊ちゃまのお仕置き

「ああ、やってしまった…」

エリオットは自分のパジャマとベッドを見てうめいた。ねっとりとした液体がついていて、異様なにおいがする。寝ている間に夢精してしまったのだ。

「ど、どうしよう…お仕置きされる…お尻ペンペン100回だ…ああ…」

エリオットの両親は大きな会社の経営者だ。大昔は貴族の家柄だったらしい。そのころからの家業なのだそうだ。だからエリオットの家はとても裕福だった。そのためかエリオットの両親の息子の教育方針はとても厳しい。交友関係も厳しく制限され、基本的に上流階級の子たちとしか付き合えない。食事も栄養価の高いものしか食べることは許されず、ジャンクフードはもちろん全面禁止、間食も決められた時以外は禁止だった。性的なことに関しては特に厳しく、エロ本の所持などはもちろんのこと、性的な単語を発することや自慰行為なども一切禁止だ。これらのルールを破ればエリオットには厳しいお仕置きが科せられる。内容は木製のパドルでエリオットの尻を100回叩くという大変厳しいものだ。エリオットはこのパドルでお尻ペンぺン100回の刑が大嫌いだった。

「いったいどうしてこんなことに…ああ…昨晩のあれのせいか…」

エリオットには夢精の原因について思い当たる節があった。エリオットはベッドの下の引き出しに手を伸ばした。引き出しにはこの年頃の男の子なら誰でも持っていそうなエロ本の他、女の子のあられもない姿の写真が入っていた。この女の子はエリオットの家に仕えているサラという同い年のメイドだ。2人とも15歳で、子供の頃はよく一緒に遊んでいた。サラは今はエリオット専属のメイドである。とても優秀で、エリオットの身の回りの世話を何でもそつなくこなせる。エリオットにとってサラはとても信頼できるパートナーであるが、実は恋心を寄せている相手でもあった。サラはとてもきれいでかわいい。しかし、メイドであるサラとの交際を両親が許すはずがない。エリオットはそれがとても我慢ならなかった。15歳の年頃の男の子なのだから無理もない。そして抑圧された性欲を満たすため、エリオットはある悪事に手を染めていた。

エリオットはサラを盗撮していたのだ。サラがいない間にサラの部屋に忍び込みカメラを仕込んだ。そして、自室のPCからカメラ越しにサラの部屋をのぞき込み、着替え中や裸になった姿のサラの写真をこっそりと撮っていたのだ。そしてそれを印刷し、眺めるのがエリオットの日課だった。

昨晩も同様だった。盗撮したサラの写真を並べ眺めていた。自慰行為もしたかったが、発覚したらお尻100叩きなのでできない。サラはエリオットの悪事を発見するのが得意だった。以前エロ本を使って自慰行為した後、サラに服についた精液の臭いを嗅ぎとられ、両親に報告された後、お尻100叩きの刑に処されたことがあった。エリオットはその時のことをよく覚えていた。その時は全裸になって自慰したはずなのに臭いを嗅ぎ取られてしまった。なので昨晩は自身の性欲を必死で抑えつつ、写真を眺めるだけにした。しかし、それが仇となって寝ている間に思いっきり射精してしまったらしい。今回は服と布団にべったりと精液がついてしまっている。これではサラにはバレバレだ。エリオットはどうしようかと焦っていた。

その時ノック音が鳴り、エリオットの部屋のドアが開いた。

「失礼します、エリオット様。」

サラだった。最悪のタイミングでサラがエリオットの部屋に入ってきてしまった。

「お、おはようサラ。」

「おはようございます、エリオット様。どうしたんですか?あせっていらっしゃるようですが…ん?あら?」

サラが部屋から漂ってくる異臭に気づいてしまった。

「エリオット様、まさか…」

サラがエリオットの部屋を捜索し始めた。すぐにベッドの上にあるものに気づいてしまった。

「エリオット様!!これは何ですか!?エロ本!!それにこれは…」

サラがベッドの上の盗撮写真に気づいてしまった。

「これ、私の着替え中や裸の写真…エリオット様!!これはどういうことですか!!」

エリオットは全て白状した。サラの部屋にカメラを仕込み盗撮していたこと。サラの恥ずかしい姿の写真を隠し撮りしていたこと。そして毎晩それを眺めていたこと。そしてそれが原因で夢精してしまったこと。すべてサラに話した。

「エリオット様、幻滅しましたわ!!まさかあなたがこんなことをする方だったなんて…この後どうなるかわかっていますわね?」

「わかってるよ…パドルでお尻ペンペン100回のお仕置きだろ?」

エリオットは腹をくくった。盗撮なんて悪事に手を染めていたのだから当然の報いだ。

「私はこのことを今からご主人様に報告してきます。それまでここで待っていてください!!」

サラはエリオットの父親にこの件を報告しに行った。おそらくエリオットの尻を100回パドルで叩くよう言うはずだ。数分後サラが戻ってきた。

「エリオット様、ご主人様よりお尻100叩きの刑に処せ、とのことでしたわ。もちろんパドルで、ですわ。」

やっぱり、エリオットはそう思った。

「さあ、行きますわよ!!」

サラはエリオットの手を引っ張った。お尻ペンペンのお仕置きは食堂で他の家族やメイドたちの前で公開で行われるというルールだ。

2人は食堂に着いた。既に父と母、他のメイドたちも到着していた。

エリオットはズボンとパンツを脱ぎ、お尻丸出しの格好になった。エリオットがお仕置きを受けるときは自分でズボンとパンツを下ろし、自ら進んで罰を受けますという意思表示をしなければならない。その状態でテーブルに手をつき、お尻を突き出した。

メイド長がパドルをサラに手渡した。エリオットのお尻を叩くのはサラの役目と決まっていた。

お仕置きの準備は整った。サラが言った。

「ベッドの下に禁止されているエロ本や、さらには隠し撮りした私の下着姿や裸の写真を隠していただなんて…厳しいお仕置きが必要ですわね!!パドルでお尻ペンペン100回ですわ!!」

周囲が騒然となった。エロ本はともかく盗撮は完全に犯罪行為だ。両親も他のメイドもエリオットが犯罪に手を染めているとは思っていなかった。母親は泣いていた。

「勘弁してくれよお…僕たち幼馴染じゃないか…そりゃ家のルールを破った僕が悪いけど…僕もう15歳だしそういうのに興味を持つ年頃なんだよ…そのくらいいいじゃないか…」

「15歳だったら隠し撮りに興味を持つんですか?」

エリオットはハッとした。完全に失言だった。15歳だからって盗撮に興味を持っていいわけがない。

「いや、それは…ごめんなさい…」

「どうやらもっと厳しいお仕置きが必要みたいですわね!!お尻ペンペン200回に変更ですわ!!よろしいですか、ご主人様?」

エリオットの父親はうなずいた。

「そんなあ!!パドルでお尻ペンペン200回なんて耐えられないよお!!」

エリオットは泣きついた。しかし、完全に手遅れだった。

「さあ、行きますわよ!!」

「はい…」

エリオットは覚悟を決めた。

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

「痛い!!痛い!!痛い!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!パドルでお尻ペンペン200回なんて無理!!耐えられない!!」

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

「だったらきちんとルールを守ればいいだけの話でしょう!!エロ本隠しだけならともかく、隠し撮りは犯罪ですわ!!あなたのような方にはこのくらいの罰は当然ですわ!!」

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

「その通りです!!だからもうしないから!!だからもう許してよお!!うわああああん!!」

エリオットは泣き叫びながら許しを乞うた。パドルでお尻を叩かれる痛みは半端ではない。しかし、無情にもサラはパドルでエリオットのお尻を叩き続けた。

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

「ダメですわ!!まだ半分も終わってませんわよ!!さあ、歯を食いしばりなさい!!」

「そんなあ…」

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

バシッ!!ビシッ!!バシッ!!ビシッ!!バシッ!!

数分後、200回にも及ぶパドルによるお尻ペンペンの刑が終わった。

「やっと終わった…パドルでお尻ペンペン200回…本当にきつかった…」

エリオットは大泣きしていた。少し失禁もしてしまっていた。とても恥ずかしく、惨めな姿だった。

「これに懲りたらもう悪さしないように。特に隠し撮りなんて論外ですわ!!もしまたやったら…」

「わかってるよ!!もう二度と隠し撮りなんてしません!!他の家のルールもきちんと守ります!!」

「ルールを守るってお仕置きされるたびに言いますけど、守ったためしがないですけどね。現に今日もこうやってお尻を叩かれていますし。」

サラの言うとおりだった。エリオットは割と頻繁にお尻ペンペンのお仕置きを受けている。そのたびにパドルの痛みに悶え苦しむのだが、1週間もすればまた悪さをしてサラにお尻ペンペンされていた。

「今度こそちゃんと守るから!!」

「はあ、まあ、一応期待しておきますわ。」

サラは呆れるように言った。

お仕置きが終わり、エリオットは自分の部屋に戻った。パドルで200回も叩かれたお尻が激しく痛む。エリオットは泣きじゃくっていた。

数分後ノックをする音が聞こえてきた。サラが手に箱をもって入ってきた。

「エリオット様、しっかり反省なさっていますか?」

サラが尋ねた。

「もちろんだよ、サラ。もう盗撮なんてしない、家のルールもちゃんと守る、約束するよ。」

「その言葉はもう聞き飽きましたわ。ほら、こっちに来てお尻を出してください。手当しますから。」

サラはエリオットのベッドの上に座り、エリオットはサラの太ももの上に横たわった。サラが持ってきた箱から消炎鎮痛剤のクリームを取り出し、エリオットの尻に塗った。そして、氷嚢をタオルで包み込みエリオットの尻の上にのせた。

「ああ…」

エリオットは思わず声を上げた。叩かれて熱く痛いお尻に氷を当てられとても気持ちいい。

「まったくあなたは昔から変わりありませんわね。子供のころからしょっちゅう私にお尻を叩かれてはこうやって手当てしてもらって…」

「う、うるさいなあ…子供の頃だって同い年の君に尻を叩かれてとても恥ずかしかったんだから…でも…」

「でも?」

サラが尋ねた。

「君にならお仕置きされてもいいかなって…」

その直後氷嚢がエリオットの尻から取り上げられ、サラがエリオットのお尻を平手打ちした。

「痛い!!冗談だよ!!」

エリオットが叫んだ。

「ふん!!まあ、あなたの私に対する思いはうすうす気づいていましたわ。」

「え?」

エリオットが尋ねた。

「エリオット様、あなたは私に恋していますね?」

エリオットは驚き、赤面した。

「私はそんなに鈍くありませんわ。あなたの気持ちは子供のころから気付いていました。それに正直に申し上げますと…私もあなたのことが好きです。」

「ええ!?」

「エリオット様、あなたは学校の成績もいいですし、社会奉仕活動にも積極的ですし、何より私の幼馴染です。家でしょっちゅうお尻を叩かれることを除けば、あなたは私にとって完璧なパートナーです。なので私を失望させるようなことをしないでください。そしてあなたが成人した暁には…一緒にこの家を出て2人で新たな生活を始めたいと思っています。」

サラによる愛の告白にエリオットは驚きを隠せなかった。片思いのつもりだったが、実は両思いだったのだ。

エリオットは激しく泣き出した。サラが自分を好いていたのもそうだが、そんなサラを失望させるようなことばかりしていた自分がどうしようもなく情けなくなったのだ。

「わかったよサラ。愛する君に誓ってもう二度と悪さはしない。そして大人になったら…結婚しよう。」

「はい!!」

それ以降、エリオットは一切悪さをしなくなり、お尻ペンペンのお仕置きを受けることもなくなった。貯めこんでいた盗撮写真やカメラは全て処分し改めてサラに謝罪した。また、今回の件以降、家のルールが少し緩くなった。エリオットの両親は、息子を過度に抑圧したことが今回の盗撮事件につながったと認めた。そのためエリオットはそれまでよりだいぶ自由な生活を送れるようになり、サラと交際することも認めてもらえた。数年後、成人した2人はメイドとお坊ちゃまという関係ではなく、正式な夫婦となった。そして家を出て、新天地で新たな生活を始めたのだった。